確率変数と実現値について。
確率変数(Random Variable)とは、ある試行によって得られるすべての結果を指す変数であり、実際に試行、観測を行うまで何の結果が得られるか分からないものです。
数学における変数は通常x=5やy=±3 などといったように、決まった値が定められています。しかし、確率論における確率変数は何かの試行を行い、その値が観測されるまでどの数字になるか決まっていません。
通常、確率変数はX, Y ,Z などアルファベットの大文字で表現します。
例を挙げます。
サイコロを1回振って出る目を確率変数Xとします。
このXは{1,2,3,4,5,6}の値を取り得ますが、実際にどの数字になるのかは、
サイコロを振る、という試行を行い、そしてその出た目を観測するまでは分かりません。
さて、サイコロを振って3の目が出たとしましょう。
この観測された値(ここでは3)をXの実現値と呼びます。
通常、確率変数の実現値はx, y, z などのアルファベットの小文字で表現します。
この例の場合ではx=3 ということになります。
例2
次にコイン投げを確率変数を使って表現してみましょう。
コインを一回投げて表が出た場合をY=1, 裏が出た場合をY=0とします。
Yは実際にコインを投げて、表または裏を観測するまでは何の値になるか分からないので、Yは確率変数であるとお分かり頂けると思います。
さて、コインを投げて裏が出たとしましょう。
Yの実現値yは何でしょうか?
y=0ですね。
例3
もう少しだけコイン投げの例を複雑にしてみましょう。
コインを10回投げて、表が出た数をZとします。
Zは{0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10}の値を取り得る確率変数ですね。
さて、実際にコインを10回投げたとところ6回表が出たとします。
この場合、実現値はz=6 となります。
例4
すべての日本人の成人男性の中から一人をランダムに選び、その人の身長をWとします。この場合Wが確率変数ですね。
Wが取り得るすべての値は厳密には分かりませんが、仮に日本で最も低い成人男性の身長を140cm、最も高い人の身長を220cmとすると、
Wは140から220の間の値を取るということになりますね。
さて、実際にランダムに一人を選んだところその男性の身長が169cmだったとします。
Wの実現値はw=169ということになります。
練習問題
1、上に挙げた例の他にも、確率変数で表現できることを考えてみてください。
2、上述の例3のように、実際にコインを10回投げてZの実現値zが何の値になるか試してみてください。実際に手を動かして試してみることで、実際に結果を観測するまで何がでるか分からない、という感覚が体験できると思います。
その感覚は、引き続き統計学を学んでいく中で、統計量が分布する、といった概念を実感をもって理解するために重要なので、バカにせずにやってみてください!