ベルヌーイ分布
ベルヌーイ分布(Bernoulli distribution)とは、確率変数が0、又は1の値をとる離散型確率分布です。
確率変数Xがベルヌーイ分布に従う時、ある確率pの確率でX=1、1-pの確率でX=0となります。つまり、P(X=1)=p, P=(X=0)=1-p となります。
また、この1-pをqとして、以下のように表すこともあります。
そして確率変数XがX=1となる確率がpであるベルヌーイ分布に従うことを、
と表します。
また、ある試行において「成功」と「失敗」などの結果が二択になる試行をベルヌーイ試行と呼びます。
ベルヌーイ分布の確率質量関数(pmf)、期待値E(X)、分散Var(X)は以下のようになります。
•確率質量関数
•期待値E(X)
•分散Var(X)
確率質量関数を見ると少しわかりにくいですが実際に計算してみると、
X=1の確率は
X=0の確率は
となるのがお分かり頂けるとおもいます。
ベルヌーイ分布の例
1枚の歪んだコインがあり、コインを投げると表が出る確率が60%(0.6)、裏が出る確率が40%(0.4)であるとします。このコインを投げて表が出る事象をX=1,裏が出る事象をX=0とすると、Xはp=0.6のベルヌーイ分布に従います。
つまり、
となります。
p=0.6、1-p=0.4なので、Xの確率質量関数は
期待値E(X)=0.6、分散Var(X)=
となることが分かります。
練習問題
確率変数Xを歪んでいないサイコロを1回投げて、1,2,3,4の目が出た場合X=1,そして、5,6が出た場合X=0とします。この確率変数Xはどんな分布に従うか?Xの確率質量関数、期待値、分散を求めてみましょう。
練習問題回答
1,2,3,4のどれかの目が出る確率は2/3であり、5,6の目が出る確率は1/3なので、Xはp=2/3のベルヌーイ分布に従います。つまり、
•確率質量関数
•期待値
•分散